Rochesterで数理政治学を学ぶ

アメリカ政治学博士課程留学サンプル

アメリカ政治学博士課程受験ガイド④CV・Writing Sample・成績表・推薦状

CV

学歴、職歴、TA/RA歴、受賞歴、奨学金の受給歴、(もしあれば)研究業績や学会報告歴など、研究能力のアピールになりうる事を載せる書類である。アメリカの研究者は皆ホームページで公開しているので、色々な先生のものを見比べて、気に入ったスタイルを真似して作ればよい。

Writing Sample

計量and/or数理を使って、SOPで述べた研究関心と整合的な研究を行った、卒論/修論/授業レポート等を出せばよい。現段階での実力を見せる場なので出来るだけ良いものを書きたいが、今すぐpublishできるようなクオリティーまでは期待されていないと思う。

成績表

成績表において大事なのはGPAだけではない。どれくらい計量・数理のバックグラウンドがあるかも見られている。これについては総論で述べた通りである。

推薦状

これについても総論で述べたが、もう少し詳しく述べると、「国際的に著名な先生」かどうかを判断する材料は、①Google Scholarの被引用数、②その先生の研究業績である。被引用数が多いと言える明確な基準はないが、政治学では1000を超えていればある程度の著名度があると言えるのではないだろうか。Google Scholarの被引用数は手軽な指標だが、有力な若手研究者を識別できないという問題がある。被引用数はキャリアが積み重なるほど増えていくため、近年目覚ましい業績を上げている若手研究者の被引用数は概して少ない。そのため先生のCV等を見て、American Political Science Review、American Journal of Political Science、Journal of Politics等の一流総合誌や、各サブフィールドのトップジャーナルに多く論文を載せていれば、その先生がその分野で有力な研究者であると判断できる。

なお、推薦状を頼むべき先生は少なくとも政治学者であり、できれば同じサブフィールドの研究者である。また、強い推薦状を書いてもらうにはその先生の授業でAを取ったうえで、授業の内外で能力をアピールする必要がある。私はシカゴ大学の数理政治学者の先生二人(修論の指導教員・授業を通じてある程度の関係を築く事ができた先生)と、プログラムのディレクターであるアメリ政治学者の先生に依頼した(これは私のプログラム特有の仕組みで、有効性については正直分からない)。